美しいことばで織りなす、珠玉の純愛物語
初演から20年
幾度となく再演を重ねてきた「野菊の墓」を
今年ふたたび上演します。
幼い政夫と、二つ年上の民子との間に芽生えた
初心で純真ゆえに叶えられなかった、儚い初恋
茄子畑の夕陽
綿摘みの思い出
そして、矢切りの渡しの別離
遠い日のときめきと悲しみ
抒情豊かなチェロとピアノの調べにのせて
ご覧いただいたお客様の感想
美しい言葉、美しい所作、美しい心。簡素な舞台に美しい風景が目に浮かびました。
情景が頭の中で、映像を作り、耳からは静かな調べと声が入り、心地よい舞台でした。きれいな言葉が耳から入るというのは素晴らしかったです。
芝居らしい芝居でした。今風ではないかもしれないが、極めて純文学的で内容も純愛でよかった。これも今の世には少なくなってきたことです。これからもこんな良い芝居を観たいと思います。
泣きました。最初は涙をこらえていたが、隠さなくてもいい、みんな泣いているのに違いないと思った。どっと涙が溢れた。美しくも悲しい、悲しくも美しい、悪人は一人もいない。なぜ、こんなに涙が溢れるのか、深い悲しみは美しさで包まれた時、更に悲しみが増すのであろうか。遠く失われていく美しい国・日本へのノスタルジアなのかもしれない。
不思議な感じで吸い込まれていき、周りに何もなくても全ての景色がはっきりし、その時代にタイムスリップして、純真な気持ちになり、新鮮でした。それに音楽がマッチしていて又一段と味があり、素晴らしかったです。