NPO法人 演劇倶楽部『座』

ー日本の美しいことばと姿と音楽とー

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『座』活動日記(ブログ)
演劇倶楽部『座』の稽古場の様子や、所属メンバーの外部出演情報など

座シェイクスピアで『仮名手本忠臣蔵』を上演することについて

演劇倶楽部『座』の主催する通年ワークショップ「座・シェイクスピア・DRAMA SHIP」の年度末発表公演『尺には尺を』(エコー劇場・4回公演)が大好評のうちに終了致しました。
冗長な展開・台詞に容赦なくハサミを入れ、大胆な意訳とキャクター設定により、これまで「暗い喜劇」と呼ばれて来た作品が一転、躍動的でスッキリとしたコメディに‼️
50代〜70代の出演者達も夫々的確に役割を演じ分けて作品に生命を吹き込み、15年目という節目の公演を見事に成功させました。

さてその「座・シェイクスピア」が本年度挑戦する作品は、なんと・・

『仮名手本忠臣蔵』‼️

皆さんご存知でしょうか?
今後この国の国語の授業から「古典」が消えるということを。

『口語文‥その形と整いの規範は文語文にある。すなわち口語文とはあくまでも文語文のくづれ、ないし変奏に他ならないのである。』(丸谷才一)

フランスでは幼稚園児が国民的劇作家・ラシーヌを暗唱し、イギリスでは学生を追い回してでもシェイクスピアは教えます。
言語は民族の精神と感性の礎(いしずえ)であるからです。

しかるに日本という、自国の伝統に見事なほど無関心なこの国では、かつて世代を超えて歌い継がれて来た童謡や唱歌を教科書から削除し、今度は遂に、古典教育の放棄という、暴挙の果ての暴挙、これ以上は考えられない愚行を行おうとしているのです。

「言葉」と「精神」は国家を活かすエネルギーの最たるもの。
現代ではその言葉と精神が枯れに枯れ、痩せ衰えて、政治の現場まで貧血状態じゃありませんか。
かつて「極めて優秀にして勤勉」と言われた日本人の面影は今は無く、このままでは車のタンクに穴が開いたようにガソリンは全て流れ落ち、誰かに牽引してもらわねば前に進むこともままならぬ、風体ばかり大きい「脱け殻国家」に成り果てるでしょう。

そして、これから行われるであろう国語教育(酷語教育)を受けた世代とは源氏物語も枕草子も平家も兼好も芭蕉も近松も、つまり祖国の「文化的伝統」については共通項もなく、何一つ語り合えなくなる‥そうですよね?
それでも、いいんだ‥よね!?
民族としては、あり得ないし、すごく悲しい、淋しい、情けない事なんだけど‥多分、あんた達‥平気‥なんだよね⁉️

「酷語」推進関係者さんよ、あんたら、例えば山本夏彦さんの『完本・文語文』。丸谷才一さんの『日本語のために』、藤原正彦さんの『国家の品格』『祖国とは国語』、或は水村美苗さんの『日本語が亡びる時』のどれか一冊でも(訊くだけ無駄だと思うけど)読んだ事‥ない‥よね?
フン‥語り合う回路もないわけだ。

昔、東京に来て劇団の研究所に入った時、最初に言われた言葉を思い出します。「演劇人など、言葉でパフォーマンスを行う人間は『その国の言語の番人』なのだ。己の言葉に磨きをかけ続けよ」‥そのつもりでやって来ました。今や『番人』どころか『防波堤』の覚悟が必要ですね。(やるしかないよね‥)

明るい顔になって、話を冒頭に戻します。

座シェイクスピアで『仮名手本忠臣蔵』やります‼️
江戸時代の人々が熱狂し涙した物語、頸(つよ)い、美しい台詞の数々‥民族の言葉は祖国の風の中で語り継がれなければなりませんからね。
全段にテキレジ・構成を施して2時間半くらいにしましょうか。

私は強引に他者を巻き込むつもりはありませんが、「それ、面白そうだな!」とお思いの方、ご一緒にいかがですか?

今年度は2020年3月28日29日の公演(エコー劇場・1日2回)を目指して、基本、月2回(第1・第3土曜日13時〜17時/新宿5丁目・座サロン)のレッスンと本番前の集中稽古(於・池袋みらい館大明/スケジュール調整可)が行われます。
新年度レッスンスタートは4月6日(土)13時。於・座サロン。
見学歓迎。途中参加も可能です。
2019年04月02日 15:13

壤晴彦の私信

遂に‼️ある方のツイートで(私の事をお友達に紹介するためでしょう)『まだ生きているが‥』と書かれてしまいました。苦ッ苦ッ苦笑‼️

そうですねぇ、蜷川さんの作品をメインに年に6、7本の芝居に出ていた頃(約20年間)とは違って、ここ数年は年に一度か二度の長期舞台と、時々声優の仕事をするのが「社会的露出」になりました。

では主に何をしているのか‥伝えること‥「教育」と「啓蒙」とでも申しましょうか、日本の伝統的な「美しいことばと姿と音楽」についてWSや授業を通して演劇・朗読・放送を志す人々や学生諸君に教え、また主宰する演劇倶楽部『座』で和物の舞台(生演奏・日本舞踊付き)を定期公演。一言で言えば『日本』にこだわり続けているのです。

「日本は舞台芸術の宝島。我々は日本の文化をリスペクトし懸命に研究しているのに、なぜ日本人は欧米にばかり目を向けて自国の伝統に学ぼうとしないのか?もしかしたら自分の国が嫌いなの?」とは、海外公演で親しくなった各国演劇人の多くが口にした言葉。
彼らに言われました「お前は歌舞伎に詳しいし本格的に狂言も学んだという。JO!お前(伝統を基にした)日本のモダニズムをやれよ」‥で、約束しちゃったというわけです。

劇団の公演『雨月物語』『高野聖』『野菊の墓』『山椒大夫』『五重塔』『御伽草紙』『歌行灯』『少年探偵団』『おたふく』『鶴八鶴次郎』『お江戸みやげ』『殺陣師段平』他、文楽『新編西遊記GO WEST』台本執筆など色々とやってきました。各方面から高い評価も頂いております。

然し乍ら「和」の芝居はお金がかかる、大変です。
それでもやめない、やめたくない。
日本人に自国の文化を見直し、誇りを持ってもらいたいから。それがこの時代にとても大切なことだと思うから。

日本の国語教育から古典が消えようとしている今日(なんという事をするんだ‼️)、人間の精神を支える勁(つよ)く美しくふくよかな「ことば」を守り続けるのが、この世界で闘い続けてこられた幾多の先輩方の祈りを受け継ぐ私達の使命だと思っているのです。

私たちは今、その志に賛同して下さる方々と共に、あるプロジェクトを立ち上げようとしています。
美しく豊かな日本語を若い世代に伝える『ことばの塾』の開設。
そして日本の心を伝える『和の演劇・中高生無料招待公演』計画。
始動の際には、どうか皆様、温かいご支援をお願い申し上げます。

ここまで書いたところで、イチロー選手の引退インタビューが始まりました。ちょっと見ますね。

イチロー「人が喜んでくれることが最高の喜び」「苦しんだ者が一番喜びを感じることが出来る」「明日もトレーニングをして動き回っているだろう」「測りは自分の中にあり、自分がやると決めた事を信じてやっていく」「遠回りすることでしか本当の自分に出会えない」
素晴らしい‼️

私は年齢に関係なく、存在の根源というか宇宙というか神というか、そこから与えられた「天命」に沿って生きている人を尊敬します。イチローとは正にそういう人ですね。羽生君然り、大谷君然り‥天が彼らを通して私達に人間の尊厳ということを教えてくれているのだと思います。

幸い私も4年前の病気を乗り越えて「生かされて」います。その後は体の状態も非常に良く元気です。

「スペクトログラム」というのをご存知ですか? 声の波形のことです。
昨年、ある海外TVアニメシリーズのアテレコをやりました。これが29年前に大ヒットしたアニメ映画と同じキャラクター。勿論、その時の自分の音声も聞かされました。「出来るだけこれに近い声でお願いします」。で本番。‥収録後プロデューサーが「ちょっとこちらへ来て下さい」と編集ルームへ。「え、ダメでしたか?」と私。見せられたスペクトログラムにビックリ!波形が29年前と全く同じだったのです。
声が変わっていない‼️

これには思い当たることがあります。30代の前半までは私も学校や劇団の研究所で教わった通り、西洋クラシック発声の徒でした。歌のパートはトップテナー。これでは大人の役は出来ません。
ここでは詳しく述べませんが、そんな時、あるきっかけである方からある発声法を教わりました。キモノ由来の丹田式発声法。日本は昔からこれだったのです。
倍音がついて大人の声になり、身体も頭も楽になりました。
日本の声というのはパワーではなくフォームで出す声、しかも内声(ないせい)と言って、声を出す度に臓器振動を伴うので、日本の古典音曲の師匠たちは臓器が若く、お元気でご長命な方が多いのです。

これは書くつもりはありませんでしたが、序でに予告をしますと、私は近々にこの『丹田発声』の本を出す予定になっています。

というわけで私は自分なりの活動を続けております。上記のプロジェクトは勿論、今後も舞台、それにこれまであまりやらなかったTVや映画も視野に入れて行こうかとも思います。

何卒宜しくお願い申し上げます。
2019年03月22日 22:50

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